マツダは、広島市の本社エンジン工場で新型V型6気筒3.7Lエンジンと、直列4気筒1.8-2.3Lエンジンの機械加工工程で混流生産を開始したと発表した。マツダのV型6気筒エンジンは2003年以来4年ぶりの生産で、米国で発表される2008年型「Mazda CX-9」(国内未投入)に搭載される。

混流生産によるV6エンジンを搭載するCX-9。写真は直4エンジン搭載モデル

マツダは最新の生産・製造技術を採用したエンジン部品の機械加工ラインで、効率化と多様化を両立するフレキシブル生産を目指しているという。同ラインで製造される部品は、シリンダーブロック、シリンダーヘッド、クランクシャフト、カムシャフト、コンロッドの5つの製品群。混流生産によって、エンジンのタイプごとに必要だった専用設備や治具類を汎用化することで行程の集約に成功し、設備投資額を抑えながら、生産車種の切り替えと生産量の変化に短期間で効率的に対応できる「変種変量生産」が可能になったという。

同社の山木勝治 取締役専務執行役員はリリースの中で、「今回の混流生産はマツダの『モノ造り革新』コンセプトを具現化したもので、『変種変量生産』への第一歩。今後も海外生産拠点も含めたマツダのすべての工場へ同コンセプトを基に企画・設計した最新機能を順次導入していく」と述べている。