三洋電機は、圧力IHジャー炊飯器「匠純銅おどり炊き」シリーズの新製品「ECJ-XP10」「ECJ-XV10」を発表した。発売は、9月1日で、価格はECJ-XP10が13万1,250円、ECJ-XV10はオープンプライスで、推定市場価格は8万円前後。

圧力+IH+熱伝導率の高い内釜を採用したハイエンド圧力IHジャー炊飯器「ECJ-XP10」

同社は、2002年に「可変圧力IH炊飯方式」を開発したことでも知られている。これは、圧力をかけた状態で過熱を行い、1気圧に戻すことで、一気に沸騰、内釜の中を攪拌させるという方式。さらに、ECJ-XP10/XV10では、内釜に純度99.9%の純銅を使用している。銅はヒートシンクなどにも使用されることでもわかるように、金属のなかでも高い熱伝導率を持つ物質(銀に次ぐ熱伝導率を持つ)。ただし、価格が高いことから、従来は炊飯器の内釜に使用される例はなかった(高級圧力IHジャー炊飯器だからこそ可能な選択だ)。IHヒーターによる速熱性に加え、純銅製の内釜の持つ熱伝導率の高さにより、米1粒1粒に均一に熱を伝えることができ、より炊きムラの少ない炊飯ができるとしている。

銀に次ぐ熱伝導率を持つ純銅を内釜に採用

また、一般的な炊飯コースのほかに「匠炊きコース」も搭載。一般的に、かまどで炊いた米が一番美味しいとされている。この匠炊きコースは、かまど炊きの炊飯方法を再現するというもの。IH炊飯器では、米に水を浸透させる際に、水の温度を上げてより米に浸透しやすくする。それに対して匠炊きコースでは、常温で時間をかけて米に水を浸透させ、そこから一気に強火で炊き上げるという手法を採る。そのため、一般のIH炊飯器での炊飯時間(30~40分)に比べて炊飯時間は長くなってしまうが(2倍までにはならない見込み)、より美味しく炊き上げることが可能になるとのことだ。

また、細かな点ではあるが、ECJ-XP10/XV10ではフレーム部分(蓋を開けたときに内釜の回りにあるエッジの部分)にアルミダイキャストを採用。凹凸がなく、手入れがしやすい上、堅牢性も高められている。

ECJ-XP10とECJ-XV10は、ともに0.5合~5.5合の炊飯容量を持つ。両モデルの違いは、ECJ-XP10にのみ搭載されている音声ガイド機能と、バックライト付き大型W液晶パネル。