FOMAらくらくホンIV

NTTドコモは12日、ユニバーサルデザインに配慮して設計したFOMA携帯電話の新製品「FOMAらくらくホンIV」(富士通製、型番はF883iES)を発表した。8月より販売を開始する予定。

およそ1年前に発表された「FOMAらくらくホンIII(F882iES)」の後継モデル。ユニバーサルデザイン電話機「らくらくホン」のシリーズとしては初めてGPSを搭載したことが最大の特徴で、緊急時の位置情報通知や、初心者でも扱いやすい地図ナビゲーション機能などが利用できる。

FOMAらくらくホンIII同様に、急病などの緊急時に操作することで大音量のアラームを鳴らして周囲に居場所を知らせる「ワンタッチアラーム」機能が搭載されているが、新製品ではこれが位置情報通知サービスの「イマドコサーチ」およびGPS機能と連動し、アラームの鳴動と同時に、あらかじめ指定したイマドコサーチ契約者に自分の位置情報を通知するメッセージを送信する。また、自分の位置情報を含んだメールを簡単に作成できる「かんたん位置メール」機能を搭載し、緊急時以外にも家族などに自分の正確な居場所を知らせることができる。

右上、オレンジ色のボタンを押しながら横にスライドするとワンタッチアラームが動作し位置を通知する

GPSを利用した機能としては、上記のような安全面を目的としたものだけでなく、日常的に利用できるツールとして「地図ナビ」と「らくらく乗換案内」を搭載する。ともに、出発地・目的地や発駅・着駅の入力に音声入力が利用可能で、マイクに「東京都千代田区一ツ橋1の1の1」などと話しかけるとサーバー側で住所に変換され、その地点までの道順を検索・表示できる。通信料以外に料金はかからない。

前モデルから進化した点として、周囲の騒音に応じて受話音量を自動的に大きくする「はっきりボイス」機能が、相手の声が小さい場合にも音量アップを行う「スーパーはっきりボイス」機能となったほか、自分の声についても音量補正を行う「はっきりマイク」機能を新搭載した。また、液晶画面は同じ解像度(240×320)のまま約2.4インチから約2.6インチ半透過型となったため、文字の大きさが従来比約1.2倍になるとともに屋外での視認性も向上し、より見やすくなった。

そのほか、通話の最後1分を自動録音する「おまかせ通話音声メモ」機能、手ブレ・明るさ・ひずみ補正機能付き有効130万画素カメラ、67種類のテンプレートを用意した「かんたんデコメール作成」機能、脳力トレーニングゲーム「ケータイ脳力ストレッチング」、脂肪燃焼量表示機能付き歩数計などを搭載する。