カナダ保健省は、食品に含まれるトランス脂肪酸に関して、専門調査会のTrans Fat Task Forceが定めた推奨基準を採用し、業界への自主規制を促した。同保健省が採用したトランス脂肪酸の規制とは、「植物油やソフトマーガリンなどについては総脂肪の2%以下、その他の食品に関しては、飲食店で販売されるものも含めて総脂肪の5%以下に制限することを求める」といった内容のもの。
トランス脂肪酸は、過剰に摂取すると悪玉コレステロールといわれている血液中のLDLコレステロール濃度が増加する一方で、善玉コレステロールといわれるHDLコレステロール濃度が減少。冠動脈性心疾患の発症リスクを高めるといわれている。Tony Clementカナダ保健大臣は、「トランス脂肪酸の含有量を、今後2年以内にTrans Fat Task Forceの推奨する基準以下に抑えるよう、業界全体へ要請し、状況が著しく改善されないようであれば、規制などを強めていきたい」とコメントした。