ケンウッドは、デジタルワイヤレスシステム「SLG-7」を発表した。発売は7月下旬で、オープンプライス。推定市場価格は2万5,000円前後。
デジタルワイヤレスシステムとは、いわゆるトランスミッターの延長線上にある製品。一般的なFMトランスミッターは、ライン入力などからの信号をFM電波に乗せ、FMチューナー/ラジオで受信するシステムだが、帯域や周波数特性、歪み、ノイズなどの問題をクリアすることはなかなか難しかった。デジタルワイヤレスシステムでは、音質劣化の少ない2.4GHz帯の専用のデジタル送/受信機を使用することで、高音質伝送を実現している。伝送は非圧縮のリニアPCMで行われる。
SLG-7は、トランスミッターなので、楽曲を選択したり、再生を行ったりというような操作は、送信機側に接続しているオーディオ機器やPCなどで行うことになる。
2.4GHzというと、無線LANやBluetooth、デジタルコードレス電話など、さまざまな機器に使用されているが、SLG-7では、ほかの機器が使用している電波を検知して、空いている周波数に自動的に移動する機能が装備されている。到達距離は最大で約30m。なお、残念ながら、受信機側を追加して使用することはできないようだ。
送信機側の入力端子は、USB(mini-B)とアナログのライン入力(3.5mmステレオミニジャック)の2系統。受信機側の出力端子は、アナログのライン出力(RCAピン)と光デジタルオーディオの2系統。
送信機側は、付属のACアダプターでも動作するが、デジタルオーディオプレーヤーなどと接続の際には内蔵の充電池でも動作する。充電池は、約3時間の充電で、約4.5時間の連続稼働が可能。受信機側は付属のACアダプターで動作する。