国内・海外の旅行に活用できるダイナミックパッケージってどんなもの?
もうすぐ夏休み! カップルや友達、家族で国内や海外の旅行を計画している人も多いはず。そこで今回は、夏本番突入前のこの時期に、旅行のプランニングに役立つ話題の「ダイナミックパッケージ」について紹介する。
ダイナミックパッケージとは、利用者の好みに応じて自由に「航空券」と「ホテル」を組み合わせることができる新しいタイプの商品。既存のツアー商品とは異なり、自分で航空券とホテルを選んでオリジナルのツアーを組むことができる。インターネット上で申込から予約、購入まで完結できるため、即時に支払う料金が把握できるのが特徴だ。また、クレジットカードで簡単に決済ができるため、店舗に行く必要のない便利なサービスとして昨年の冬頃から注目されている。
そもそもこのサービスは、1997年頃からインターネット上で航空券とホテルがそれぞれ単独で販売されるようになったことが、誕生のきっかけになっている。単独での販売は現在の「ダイナミックパッケージ」本来の形ではないが、この方法がインターネット上で旅行券や宿泊施設の販売を行うことの下地作りになっていたと言えるだろう。
こうした中、2001年頃に米国のオンライン旅行会社のExpediaが自社サイトで現在の航空券とホテル、レンタカーなどのオプションを組み合わせた「ダイナミックパッケージ」タイプの商品の販売を開始し、現在ではダイナミックパッケージが米国のネット旅行販売の約90%を占める割合で利用されるようになったという。つまり、今や米国では「ダイナミックパッケージ」が旅行予約の主流となっているのだ。
日本での導入はというと、2005年10月にネット専門の旅行代理店であるグローバルトラベルオンラインが初めて海外旅行に限定したダイナミックパッケージを販売し、日本の海外旅行市場に新しい風を送り込んだ。現在では、より多くのニーズに応えるべく、大手旅行代理店各社も参入。国内外問わず、旅行予約の利用が可能になってきている。
ダイナミックパッケージで自分だけの夏旅行を企画してみよう!
2007年7月現在、国内でダイナミックパッケージを扱う主な旅行サイトには、「グローバルトラベルオンライン(海外)」、楽天トラベルの「ANA楽パック(国内)」(2005年10月)、「楽パック(海外)」(2006年2月)、JTB「組み立て旅行(国内)」(2006年6月)、「海外ダイナミックパッケージNavi」(2007年2月)、ANAセールス「ANAの旅作」(国内2005年12月・海外は2006年6月)、「エクスペディア(海外)」などがあり、最近では、2007年5月に「JALダイナミックパッケージ(国内)」で販売が開始されている。
例えば、JALダイナミックパッケージでは、リクルートの「じゃらんnet」のオンラインシステムを通じて多彩な宿泊プランを提供しており、今後は日本最大のポ-タルサイトであるYahoo! JAPANが提供するインタ-ネット総合旅行サ-ビス「Yahoo!トラベル」も利用できるようになる予定だという。また、2007年2月に海外旅行の取り扱いを開始したJTBに関しても「現在は予想通りの予約が入っている状況。今後も国内外ともにダイナミックパッケージに力をいれたい」(同社の広報担当者)と語っている。
このように大手を含む各社がダイナミックパッケージを開始しているが、国内での認知度はまだまだ低く、通常のパッケージツアーと比べると利用者が少ないのが実情だ。そのため各社ともにサービスの強化に加え、各種キャンペーンの企画、サイトの使いやすさの追求、情報の充実などを図っていくことに期待がかかっている。
とはいえ、ダイナミックパッケージが充実され、どんどん便利になることは、利用者にとっては嬉しい話。リアルタイムでおトクな情報が得られるだけでなく、個々のニーズに合ったオリジナルプランを企画しながら、その場で購入もできるのだから、活用してみて損はないだろう。また、各社で行われているキャンペーンなどもしっかりチェックしておきたいところ。上手に利用できれば、さらにおトクになる可能性もある。まずは、夏に向けて各社のサイトをチェックしてみよう!