米国時間の6月29日午後6時、米国でAppleのスマートフォン「iPhone」が発売された。米サンフランシスコ市にあるApple Storeのフラッグシップ店では、午後2時からショーウィンドウ全体に黒い幕が張られ、iPhone発売の特別オープンの準備が進められた。午後6時になると、幕が外され、同時に長い行列の後方から突然Apple Storeのスタッフが集団で行進してくるというサプライズ。カウントダウン後は、おそらく20~30人はいたと思われる販売スタッフが次々に購入希望者の注文を処理していった。非常に効率的で、1人が購入するのにかかった時間は1分程度だった。
最初の購入者がApple Storeから出てきたところ。どこにいるか判らないと思うが、iPhoneの箱を掲げている |
iPhoneのための特別オープンだけに、Apple Store店内のインテリアのほとんどがiPhoneに |
アクティべートなしでは何もできないiPhone
iPhoneの箱は約14.5×6.9×8.9センチと小さく、2台購入しても手渡されたのは小さいサイズの紙袋。苦労して手に入れたiPhoneの、あまりのコンパクトさに少々あっけない感じも……。しかし、問題は中身である。箱の中身は3段重ねで、上からiPhone本体、ガイド類とクリーニングクロス、ステレオヘッドセット/ Dock/ Dockコネクタ/パワーアダプタとなっている。
ドキュメントパッケージの中身は、Finger Tips、ガイド、Appleシール、クリーニングクロス |
Finger Tipsは、iTunesのダウンロードやアクティべーションから、操作方法や各種機能を簡単に説明した絵巻風のドキュメント |
iPhone本体を手にしてみると、想像以上に重量感があるものの、手にフィットする。iPodは背面の鏡面ステンレス仕上げがツルツルとして手の中で不安定に感じるが、iPhoneは背面が梨地仕上げで"手になじむ"。持っていて安心感がある。
デザインはシンプルだ。左側にマナーモード・スイッチとボリューム・ボタン。上部にスリープ/復帰およびオン/ オフ用のボタンとヘッドセット用の3.5ミリのステレオ・ミニジャック。底部にDockコネクタ、スピーカー、マイク。そして表面にスピーカーとホームボタンが配置されている。
オン/オフ・ボタンを押すとiPhoneがオンになるが、最初はアクティべートを促す画面が現れる。これを無視すると、緊急通話機能が出てくるのみ。アクティべートしなければ、緊急通話以外のiPhoneの機能にアクセスできない。アクティべートでは米国のソーシャルセキュリティ番号の入力が求められるため、同番号を所有していない人はiPhoneを利用できないことになる。
付属のステレオヘッドセットは、右側のスピーカーのコード部分にマイクと操作ボタンを装備する。音楽の再生中に電話がかかってきたら、操作ボタンで音楽再生と通話を切り替える。また音楽再生では、操作ボタンのシングルクリックでポーズ/再生、ダブルクリックで次の曲になる。