7月12日放送スタートのNHK木曜時代劇『陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~』の会見が21日、NHKで行われ、主演の山本耕史、中越典子、笛木優子、原田夏希、檀れいが出席した。
同作は江戸・深川を舞台に、どんな敵の剣も猫のように柔らかく受け流し、根負けした相手を打ち倒す天才剣士・坂崎磐音(いわね)が、心に深い傷を負いながらも、爽やかに生きていく姿を描く。恋愛、アクション、人情など、さまざまなドラマの要素が詰まった新しい形の時代劇だ。
大河ドラマ『新選組!』(NHK)の土方歳三役で飛躍的に人気と知名度が上がった山本耕史が、NHK時代劇に帰ってきた。今回の役どころは、心優しい天才剣士。土方歳三とはまた違う魅力を見せる。「原作の磐音は、無骨で重厚な男っぽいイメージがあったんですけど、ドラマでは、もっとふわふわしたというか、温和でいられる心の強さを表現していきたいですね」と山本。深川の長屋で浪人暮らしを始める磐音は、誰からも愛される温かい人柄の持ち主で、特に周囲の女性からモテるという設定だ。
磐音に惹かれるチャキチャキの江戸娘で世話好きの「おこん」を演じる中越典子をはじめ、磐音の許婚だった奈緒役の笛木優子、矢場(庶民が集う娯楽場)で働く大工の娘・おきね役の原田夏希、磐音が世話になっている両替商の妻・お艶役の檀れいら、豪華女優陣が脇を固める。
気になる磐音の恋について、山本は「磐音はちょっと女性の気持ちに疎い部分があったり、好意を持った女性に対して積極的に行動しないところがあるんですよ。奈緒という許婚がいますが、しばらく会ってないし、物語が進むにつれて浮気心が出てきますね(笑)」と、波乱の展開を匂わせる発言を。また、女優陣に囲まれて「順番に付き合っていきたい(笑)」とまんざらではない様子。
もちろん、色恋だけではない。時代劇の見どころの一つである殺陣もふんだんに盛り込まれる。「磐音は、用心棒として働いて日々の生活費を稼ぐんです。もちろん殺陣もありますよ。今回は、少し演出面で工夫があるので、皆さんにも楽しんでもらえると思います」と山本。殺陣のシーンに視覚効果を用い、一種のアニメーションのような躍動感あふれる場面も見られるので、こちらも注目したい。7月12日放送スタート。