Adobe Systemsは19日、電子書籍リーダソフト「Adobe Digital Editions 1.0」を正式にリリースした。対応プラットフォームはWindowsとMac OS X、英語版のみ提供される。2007年後半にはLinux版が追加されるほか、フランス語とドイツ語、日本語、韓国語、中国語の各言語に対応したローカライズ版も用意される。
今回のリリースにあわせ、コンピュータ書籍で知られるO'Reilly Media、女性向け恋愛小説が中心のHarlequin Enterprises、オンラインブックストアのeBooks.comなど、米国の大手出版社やオンライン専業が同製品のサポートを表明。Adobe InDesign CS3に追加された機能により、迅速にDigital Editions向けコンテンツを作成できる環境が整ったことも評価されている。ソニーもDigital Editionsの登場を歓迎、自社電子書籍リーダに採用する方針を明らかにしている。
Digital Editionsは、PDFとXMLの技術をベースにした電子書籍リーダソフト。PDFのほかeBookなどXHTML準拠のデジタル書籍を閲覧するビューアとしての機能のほか、Flashの技術による双方向性やリッチメディアへの対応も実現。Adobe LiveCycle Policy Serverが提供するユーザID認証システムにより、一定期間経過後には閲覧不能になるコンテンツの提供など、柔軟な運用が可能な著作権保護機構が実装されている。