米Appleは6月18日(米国時間)、最終仕様版の「iPhone」では連続通話時間が約8時間になることを明らかにした。また前面のタッチスクリーンの素材に、プラスチックではなくガラスが使用されているという。

最終仕様版のバッテリー駆動時間は、通話: 8時間、インターネット利用: 6時間、ビデオ再生: 7時間、オーディオ再生: 24時間だという。なお今年1月にiPhoneを発表した時点では、それぞれ5時間、5時間、5時間、16時間としていた。これまで公開されてきた開発中のiPhoneの外観から推測すると、iPhoneのバッテリーは内蔵型の充電池で、iPod同様にユーザーによる交換は不可能。携帯電話はほとんどが交換式であるため、バッテリー部分が不安点の1つとして指摘されることが多かった。バッテリーの蓄電能力が減少した場合はどうなるかという疑問は残るものの、今回の発表によって駆動時間に対する不安はある程度解消されそうだ。同社CEOのSteve Jobs氏は「8時間の通話と24時間のオーディオの再生を実現するiPhoneのバッテリーライフは、既存の全てのスマートフォンよりも長く、MP3プレーヤー市場においても最長である」とコメントしている。最終仕様での製品サイズは、115×61×11.6ミリ、重量が135グラムと従来通りだ。

WWDCで発売直前のiPhoneを説明するSteve Jobs氏

またiPhoneはマルチタッチという、表面を指でなぞったりタップする操作方法を採用しており、前面スクリーンの耐久性も注目点となっていた。ガラスが採用されたことで、頻繁に拭いてもプラスチックよりキズがつきにくく、視認性も高くなりそうだ。

2007年6月18日時点での競合製品との仕様比較は以下の通りだ。

Apple iPhone Nokia N95 Samsung Blackjack Blackberry Curve 8300 Palm Treo 750
厚み 11.6ミリ 21ミリ 11.7ミリ 15.5ミリ 22ミリ
ディスプレイサイズ 3.5インチ 2.6インチ 2.2インチ 2.5インチ 2.5インチ
ディスプレイカバー ガラス プラスチック プラスチック プラスチック プラスチック
Wi-Fi × × ×
通話時間 8時間 4時間 5.5時間 4時間 4時間


iPhoneは米国で6月29日の午後6時からApple StoreおよびAT&Tの販売店の一部で販売が開始される。4GBモデルと8GBモデルがあり、価格はそれぞれ499ドルと599ドルだ。