6月16日から17日にかけて開催された第75回ル・マン24時間耐久レースにおいて、「アウディR10 TDI」が優勝した。ディーゼルエンジンを搭載したR10は2年連続優勝、アウディとしては4連覇であり、2000~2002年の3勝を合わせると7度目の勝利となった。2位はポールポジションからスタートした「プジョー908 HDi FAP」が入った。

アウディ R10 TDI(過去のレースによるイメージカット)

アウディによると、26万人以上の観客を集めた今回のレースは非常に困難なコンディションだったという。ナンバー3のアウディR10 TDIを駆るマイク・ロッケンフェラーは、レース開始早々の3周目、急変する天候の影響でガードレールに後方から衝突、リタイヤした。カペロ/マクニッシュ/クリステンセン組は16時間以上もレースをリードしたが、日曜日の朝、左後輪のホイールが外れてクラッシュ。残されたアウディはビエラ/ピロ/ヴェルナー組の1車のみに。レース終盤の豪雨により路面コンディションは最悪の状態だったが、彼らは過酷な状況を切り抜け、2位のプジョーに10周の差をつけてチェッカーを受けた。

アウディは7回目の優勝となったが、これは歴代3位の優勝回数。これを上回るのはポルシェとフェラーリのみ。アウディAGの取締役会会長ルパート・シュタートラーは、「今回のレースはル・マン24時間耐久レースの歴史上、もっとも難しいコンディションだった。つまり今回の勝利にはより深い意味がある。レースにおいて我々は最高の技術、最高のドライバーを持つ最高のチームであることを再び証明した。アウディの関係者全員がこの勝利を誇りに思うべきだ」とコメントした。

ル・マン24 時間耐久レース 決勝結果

  1. ビエラ/ピロ/ヴェルナー(アウディR10 TDI) 369周 24時間2分42.628秒
  2. ラミー/サラザン/ブルデ(プジョー908 HDi FAP) 359周
  3. コラール/ブイヨン/デュマ(ペスカロロ-ジャッド) 358周
  4. バルボーサ/ホール/ショート(ペスカロロ-ジャッド) 347周
  5. ブラバム/ライデル/ターナー(アストンマーチンDBR9) 343周