現在、東京ビッグサイトにおいて、今年で24回目を迎える、ケーブルテレビの総合展示会「ケーブルテレビショー2007」が開催されている。開催期間は、6月16日(土)まで。時間は10:00~17:00。主催は日本ケーブルテレビ連盟/日本CATV技術協会。今回のテーマは「ケーブルテレビが応援します! あなたのデジタルライフ」。

現在、ケーブルテレビは、そのコンテンツの豊富さだけでなく、地上デジタル放送を試聴するためのインフラとしても大いに注目されている。同展示会は、昨年までは、ケーブルテレビ業者向けのイベントという面が強かった。しかし今年は、エンドユーザーである視聴者に対するイベント面も強化されており、平日だけでなく土曜日も開催される。会場はハードウェアゾーンとサプライヤーゾーンに分けられており、ハードウェアゾーンでは、各種放送機材、測定器、受信設備などの展示が行われている。一方のサプライヤーゾーンでは、コンテンツ提供者やケーブルテレビ事業者などの展示が行われている。今回は、エンドユーザーである我々に直接関係してくるSTBを展示しているブースを紹介したい。

HDDを増設できるSTBは今年のトレンドか

松下電器産業のブースでは、昨年は、HDD内蔵型STB「TZ-DCH2000」を展示して注目を集めていた。TZ-DCH2000の出荷台数は、今年3月の時点ですでに10万台を越えており、同社の予想を超えるヒットモデルとなっている。今年は、その高機能タイプとなる「TZ-DCH2800/2810」と今月6日に発表された「TZ-DCH520」「TZ-DCH820」を展示。

4月に発表された松下電器産業の新型STB「TZ-DCH2800」

外付けHDDを接続することで録画も可能になる「TZ-DCH520」

TZ-DCH2800/2810は、TZ-DCH2000の機能に加え、地上デジタル放送のバススルー方式へ対応したモデル。搭載されているHDDは250GBだ。TZ-DCH2800がケーブルモデム内蔵タイプでTZ-DCH2810がLAN接続タイプ。

TZ-DCH520/820は、TZ-DCH500/505/800の後継となるモデル。基本的な性能は、TZ-DCH2800/2810と同様だが、ユーザーの視聴パターンからおすすめ番組を知らせる「番組推薦機能EPG」、連続ドラマを自動で毎回録画する「探して毎回録画」など、新しい機能が追加されている。ただし、TZ-DCH520/820にはHDDは搭載されていない。そこで用意されたのが、外付けHDDレコーダー「TZ-HDD250」だ。TZ-HDD250は、STBとi.Linkで接続することで、HD録画に対応するというもの。内蔵HDDは、TZ-DCH2800/2810と同じ250GB。接続できるモデルは、TZ-DCH520/820に加え、TZ-DCH2000/2800/2810。TZ-DCH2000/2800/2810に接続した場合は、容量アップとなる。また、TZ-DCH500にも接続は可能だが、D-VHSモードとなり、追っかけ再生などの機能は使うことができない。

i.Link接続なら、ほかの機種、例えば同社が発売しているDigaなどとは接続できないのか気になるところだが、会場で聞いた話によると、どこまで対応させるのかを現在検討中ということだ。TZ-HDD250は、TZ-DCH520/820とともに9月に発売される予定なので、それまでには、詳細側発表されるかもしれない。

なお、今回展示されているSTBTZ-DCH2810/2800/520/820は、VIERA Linkに対応しており、STB側から、VIERAや同社のシアターシステムなどの操作を行うことが可能だ。

パイオニアのブースでは、来月出荷予定の録画機能搭載STB「BD-V700」が展示されている。BD-V700は、外付けHDD「BHD-V320」を接続することで、ハイビジョン録画が可能になるシステム。デジタルダブルチューナーを搭載しているなど、基本性能も高い。BHD-V320は320GBの容量を持つが、HDD部分は、アイ・オー・データ機器の「Relational HD」を採用しており、リムーバブル化されている。ブースにはBD-V700の体験コーナーも設けられている。

なお、会場にはブルーやグリーンなどのカラフルなBHD-V320も展示されているが、これはあくまでも展示用とのことで、製品化の予定はないという。

パイオニアの新型STB「BD-V700」は、「Relational HD」に録画

これはあくまで展示用