ヤマハ発動機は、4ストロークのモトクロッサー「YZ450F」「YZ250F」について、エンジンや車体関連の熟成を図った2008年モデルを2007年7月17日より発売する。また、2ストロークの「YZ250」「YZ125」「YZ85」「YZ85LW」を8月1日より、子供用プレイバイクの「PW80」を9月10日より、「PW50」を6月30日より、それぞれ発売する。いずれも競技・遊戯用のバイクであり、公道での走行はできない。
1997年春、当時2ストロークが常識だったモトクロス界に、ヤマハは既成概念を払拭した4ストロークモトクロッサーを開発し、世界選手権など実戦に投入。モトクロス界に4ストローク旋風を巻き起こした。翌年、その市販バージョンともいえる「YZ400F」を発売。2001年には4ストロークの「YZ250F」も発売され、日欧米の市場で新しいファンを増やしていった。その後、市場に4ストローク車が次々に投入され、ここ10年でモトクロス用マシンの趣向は大きく変化した。こうしたなか、ヤマハは4ストローク、2ストローク各々の特徴を生かした製品開発を継続している。
今回発表された2008年モデルも、4ストローク、2ストロークモデル双方を熟成。従来の『ライトウエイトフィーリング』を継承し、出力特性向上、軽量化を行なうとともに、細部の剛性チューンにより戦闘力とコンフォート性を一段と高めたとしている。
「YZF450F」はポート変更、カムプロフィールの変更を行ない、低中速でのトルク特性を向上。車体まわりステアリングステムを5mmショート化し、フロントフォークの性能向上と相まって、ハンドリングを向上させている。「YZF250F」は圧縮比を13.5にアップし、フロントフォークの性能向上などが図られている。また、YZF250Fにはワークスカラーのブルー塗色のほかに、「White Limited Edition」としてホワイト塗色のモデルが50台限定で発売される。
2ストロークの「YZ250」「YZ125」については、フロントブレーキパーツを一新し、軽量化とコントロール性を向上。軽量アウターチューブの採用やステアリング回りの設計変更で、より軽快なハンドリングとした。またYZ125については新型リードバルブスペーサーを採用し、加速性能も向上させている。
「YZ85」「YZ85LW」「PW80」「PW50」については、今回はグラフィックの変更のみ行なわれた。「LW」は"ラージホイール"の意味で、小径ホイールのYZ85に19/16インチホイールを組み合わせたモデル。ちなみに市販モトクロッサーは、毎年この時期に翌年モデルが発表・発売されるのが通例で、他メーカーからも近いうちに同様の発表があると思われる。
各車価格 | |
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YZ450F | 777,000円 |
YZ250F | 645,750円 |
YZ250F White Limited Edition | 656,250円 |
YZ250 | 661,500円 |
YZ125 | 567,000円 |
YZ85LW | 346,500円 |
YZ85 | 336,000円 |
PW80 | 169,050円 |
PW50 | 116,550円 |