AMD GPUよりも一足先に、ハイエンド~メインストリームまでのラインナップが出揃ったNVIDIA GPU。時期的にCOMPUTEX TAIPEI 2007ではネタ不足なイメージだが、既に発売済みの製品に紛れて、変わった冷却システムやオーバークロック機能を搭載した製品が展示されていた。

MSIは、ブラケットに「TT」スイッチが付いたGeForce 8600 GTを搭載カード「NX8600GT Twin Turbo」を展示していた。このTTスイッチは、カードに搭載された2つのBIOSを切り替えるもので、片方がノーマルBIOS、もう片方がオーバークロックBIOSとなっている。オーバークロック側のBIOSでは、コアクロックが580MHz、メモリクロックが1600MHzに設定される。

ブラケットに「TT」スイッチが付いた「NX8600GT Twin Turbo」

巨大な冷却システムも特徴。隣接スロット占有タイプだ

ASUSTeKは、GeForce 8600 GTカードに、5インチベイ型のオーバークロック・ツールボックス「OC GEAR」を組み合わせてデモしていた。これはUSBでPCと接続し、ソフトウェア的にグラフィックスカードのオーバークロックを行うもの。GeForce系GPUが対応している。動作状況をパネルで確認できるほか、オーバークロックの操作をボリュームつまみで行う点が面白い。一応、クロックアップは30%までという制限が設けられている。

5インチベイに格納するボリューム式オーバークロックツール「OC GEAR」

内部を確認させてもらったが、VGAカードに直接繋ぐのではなくUSB接続

GIGABYTEは、同社の「GV-NX86S256H」で用いられている「SILENT-PIPE3」をバラした状態で展示していた。GPUに密着する部分の裏側を確認することができ、ヒートパイプの通し方やヒートシンクの構造などなかなか興味深い。

ヒートパイプの配線、ヒートシンクの構造がわかるGIGABYTEの展示

Galaxy Technologyブースで特徴的だったのは、型番末尾に「GE」の付く製品たち。「8600 GE」「8500 GE」など。これらはそれぞれ、本来のものからひとつ上位のPCB基板にチップを載せた製品とのこと。これにより動作が安定、オーバークロックが可能になっているといい、価格も上位チップ搭載製品との間に設定することができたという。

「8500 GE」はGeForce 8600 GTのPCB基板にGeForce 8500 GTチップを搭載

「8600 GE」はGeForce 8600 GTSのPCB基板にGeForce 8600 GTチップを搭載

そのほかGalaxyではGeForce 8600 GTのロープロファイル版を展示していた。同社はロープロファイルの設計に自信を持っているとのこと。「8600 GT」「8500 GE」「8500 GT」という3製品の、ロープロファイルカードのラインアップを揃えている。

GeForce 8600 GTを搭載したロープロカード「8600 GT」。現時点でロープロファイル最速とのこと