MSI
Mini-ITXで注目の新製品を紹介したい。まずはMSIの「Fuzzy GM965」。チップセットにIntel GM965+ICH8Mを搭載しており、FSBが800MHzのモバイル向けCore 2 Duo Tシリーズなどをサポートする。拡張スロットはPCI Express x16とPCIという組み合わせ。2本の拡張スロットを同時に使うためにはケースを改造または自作するしかないだろう。同社では、(拡張スロットは利用できないものの)防塵ニーズ向けの完全ファンレスケースと組み合わせてデモしていた。
ほか、チップセットにAMD 690T+SB600を搭載した「Fuzzy 690T」も用意されている。
両製品とも、価格は未定だが日本国内向けのリテール販売も計画されているという。
COMMELL
日本でも店頭販売された実績のあるCOMMELLからは、「LV-679」と「LV-676」の2製品。LV-679は、モバイル向けCore 2 Duo Tシリーズなどが搭載可能。チップセットはGME965+ICH8Mとされていた。拡張スロットはPCIとMini-PCI×2、メモリはSO-DIMMという構成だ。
LV-676は既に発表済みの製品だが、LGA775に対応しており、チップセットはIntel Q965+ICH8DO。拡張スロットはPCIとMini-PCI、メモリはDDR2に対応したDIMMスロット×2。ビジネス向けとされるQ965チップセットを採用しているが、SATAを6ポート搭載しておりストレージ系の用途に利用できそうだ。
iBase
こちらも過去に店頭販売の実績があるiBase。「MI910」はIntel GM965を搭載し、モバイル向けCore 2 Duo Tシリーズなどが搭載可能な製品。メモリはDDR2に対応したDIMMスロット×2、拡張スロットはPCI、PCI Express x1、Mini-PCI。
「MI900」はIntel Q965を搭載した製品で、LGA775に対応する。拡張スロットは、PCI Express x16のみ。メモリはDDR2に対応したDIMMスロット×2。SATAポートは4つ。
小さいものは好きだけど…
主に組み込み用途のMini-ITX製品なので、自作PCの観点から見てはいけないのだが、やはり各製品で一長一短がある。拡張スロットで見れば基本は1本しか搭載できないため、PCIだったりPCI Express x16だったり、メモリで見ればスペースの制約からSO-DIMMであることも多い。そして、基本的にコスト高になる。
現在、できるだけ小型のマザーボードを望むのであれば、よりコンシューマ寄りのフォームファクタである「DTX」という選択肢も考えられるようになった。拡張スロットは2本、メモリスロットの配置にも余裕があり、コストも下げることができる。サイズ重視ならMini-ITX、安さと拡張性ではDTXと、両規格のメリットを理解したうえで選択したい。