AOSテクノロジーズは6月8日より、PC用ソフト「ブレインフィットネス」を発売する。同製品はScientific Brain Training(SBT)社が開発。脳研究の世界的権威であるベルナルド・クロワジール博士の多年に渡る脳の老化と認識力の研究成果を基に製作された。既に、フランスの老人ホームなどでも使われており、初期症状のアルツハイマー病患者の症状改善に効果があるとされている。
同製品は5つの脳力(記憶力、注意力、言語力、推論力、視覚と空間の認識力)を鍛える12種類のプログラムが用意されており、トレーニング方法は「ウォーミングアップ」「コーチ」「テスト」の3種類。”弱点を補う”、”長所を伸ばす”など、目的に合わせたプログラムが選べる。
PC用ソフトは全国の量販店やPCソフト売り場で販売する。価格は8,190円。対象OSはWindows2000/XP/Vistaとなっている。また、6月1日からはNTTコミュニケーションズが運営するISP「OCN」のコンテンツとして、オンライン版が提供されるという。
微妙に違う形と色の中から記憶した形を識別するトレーニング |
推論力を養うトレーニング |
28日には、同製品の発表会が開かれた。AOSテクノロジーズの佐々木隆仁社長は「趣味などで脳を使う人は認知予備力があり、認知症にかかりにくいという。ブレインフィットネスにはそのような認知予備力を高めるトレーニングが盛り込まれている」と説明。続いて、同ソフトを開発したSCIENTIFIC BRAIN TRAINING(SBT)のCEOであるミシェル・ノワール氏は「人間は50歳を過ぎると脳の認知機能が自然に低下していく。80歳以上の約3割がアルツハイマーかそれに類する病気にかかっているが、科学の進化により認知症予防や初期症状への対応ができるようになってきている。ブレインフィットネスはその認知機能を向上・低下防止、さらにアルツハイマーを遅らせることなどをコンセプトに据えて開発した」と述べた。
また、開発に関わった脳研究の世界的権威であるベルナルド・クロワジール博士は「アルツハイマーのリスクが33%も低下する結果が出ている」と示した上で「一番言いたいのは脳を使わないと記憶を失うということ。記憶を失わないために自分が何をできるのか考え、行動することが大事」と強調した。