富士通は29日、F904iの報道関係者向け実演イベントを開催した。同端末は904iシリーズ唯一のワンセグ対応機。約3.1インチのワイドディスプレイを90度スイング可能なヨコモーション機構が特徴だ。フルブラウザやドキュメントビュアーでも横画面が使用可能。会場には実機のデモンストレーションや、ヨコモーションの構造を見ることができるスケルトンのモックが展示された。
F904iのヒンジは回転軸が2つあり、さらに画面を横にする際にサイクロイド曲線を描くことにより本体部とディスプレイ部の回転時に生まれる隙間を少なくする設計になっている。軸が1つの「F903i」「F903iX」と比べ、ディスプレイ側と本体側の隙間が少なくなり、フラットなデザインとなった。回転時に必要な隙間は、アーム部分にイルミネーションを搭載して造形要素としての必然性をあたえることで解決している。
ヨコモーションは横表示に切り替えるだけで設定した機能を起動でき、例えば左回転でネット、右でワンセグと、機能を振り分けることができる。また、ワンセグ視聴中にメールの作成などが行える「マルチウィンドウ」機能は、ワンタッチでワンセグ画面へ切り替えることが可能。ワンセグ中に着信があるとマルチウィンドウに自動で切り替わるなど、便利にメールを使うことができる。
Webブラウジングでは、高速なズーム・スクロール機能を搭載したブラウザにより、画面上でWebページを任意の大きさに変更可能。また、ブラウザでどの部分を表示しているのかが容易に把握できるように、Webページの全体が表示される図を配置した。ドキュメントビューワ機能では、ExcelやWord、PDF形式などのファイルを閲覧可能で、拡大・縮小もスムーズに行える。音楽プレーヤーとしての機能は、専用チップの搭載により連続再生約30時間を実現した。
富士通端末お馴染みのセキュリティ機能としては、指定人物に関する電話帳やメール、発着信履歴などの情報を、3ステップで簡単に隠すことが可能になった。そのほか、指定した人物からの着信を、充電池の残量を示す電池アイコンの変化によって知らせる「プライバシーモード」、パスワードを一括管理する「パスワードマネージャー」、指紋認証ユニットを搭載する。