中国ゲーム業界大手の第九城市は、米Electronic Artsの出資を受けることを発表した。合わせて両社は、第九城市にEA SPORTS FIFA Onlineの中国大陸における独占配給権を付与したことを明らかにした。出資完了後はEAが第九城市の約15%の株式を所有することになる。投資総額は約1.67億ドルとされる。

協定はEAのアジア戦略に基づくもの。狙いは中国本土の有力ゲームメーカーとの戦略的パートナーによるアジア戦略の展開で、第九城市側もEAとの提携で、ゲーム製品のラインアップを増やすことができる。

EA SPORTS FIFA OnlineはEAのスポーツ関連タイトルで、アジアでのオンライン運営で成果を期待されている。EAは昨年、韓国のNeowizと提携し、いまやEA SPORTS FIFA Onlineは韓国市場で最もホットなゲームタイトルの1つとなっている。EAによれば、このゲームは現在440万人の登録ユーザーを有するが、中国大陸においては第九城市がその独占配給をおこなうという。

「EAは中国のネットゲーム市場で、われわれの最も強力なパートナーとなるだろう」と、第九城市CEOの朱駿氏は言う。同氏はまた、「2008年の北京五輪と2010年のFIFAワールドカップを控え、オンラインスポーツ市場には大きな潜在力がある。FIFA Onlineが中国市場で最も人気のあるオンラインスポーツゲームになる可能性は大」とも語った。

EAアジアオンライン総経理のHubert Larenaudie氏は、「これはEAがアジアのオンラインゲーム市場で重要な一歩を踏み出したことを意味する。第九城市は、その豊富な経験でEA SPORTS FIFA Onlineを持続的な成長へと向かわせるだろう。我々は彼らとの提携を通じ、何千何万という中国のゲームユーザーやサッカーファンに素晴らしいオンラインサッカーゲーム体験を提供できる」と語った。