米Microsoftは20日(米国時間)、北京航空航天大学など中国国内との協力により、中国のオフィスフォーマット「Unified Office Format(UOF)」とOpenXMLフォーマットを相互変換するツールの開発を発表した。UOF変換ツールはMicrosoft Word 2003 / 2007用プラグインの形で実装され、今夏にはプレビュー版が、来年前半には正式版がリリースされる予定。
UOFは、中国情報産業省と国内主要ソフトベンダー、北京信息科技大学などの学術機関で構成されるChinese Office Software Work Group(COSWG)により開発された、政府系機関を中心に採用されている文書フォーマット。変換ツールの開発には、北京航空航天大学と北京信息科技大学のほか、清華大学やLenovo傘下のLitSoftなどが参加するという。
Microsoftは、Microsoft Office標準の文書フォーマットであるOpenXMLの普及に注力している。ODFやUOFとの相互変換ツールの開発はその一環であり、5月16日に発表されたOpen Document Format(ODF)のANSI標準規格化への賛成についても、OpenXMLの存在をアピールする意図との見方が根強い。なお、OpenXMLは欧州電子計算機工業会(ECMA)により標準規格として承認されているが、ISO標準規格としての承認は得られていない。
Microsoftは今回の発表にあわせ、OpenXML / ODF変換ツールのExcel / PowerPoint版「OpenXML/ODF Translator Release 0.2-M2」をリリースした。サポートされるアプリケーションは、Microsoft Excel XP/2003/2007とPowerPoint XP/2003/2007。ソースコードのコンパイルには、Visual Studio 2005と.NET Framework 2.0 SDKが必要。