東芝ソリューションは、高い翻訳精度を持つビジネス向け英日/日英翻訳ソフト「The翻訳 2007 ビジネス」を5月18日に発売した。
「The翻訳」シリーズは、いままでも文脈や書式を利用する方法や、文書全体を先読みして得られた情報から翻訳する方法により、高い翻訳精度を実現してきた。さらにThe翻訳 2007 ビジネスでは、従来の「The翻訳オフィスV10」と比べ、語数を179万語増強した470万語の辞書を搭載している。今回はこれにプラスして、同異義語や類義語といった言葉の概念を持ち込むことで文意に合う訳語を選択する「概念翻訳」を実装。翻訳精度をさらに高めている。
たとえば、"受ける"という言葉が出てきたとする。訳するときには、目的語によって「receive」「undergo」など複数の訳語を使い分けなければいけない。「人間ドックを受ける」の場合、従来の翻訳ソフトの場合は単に"受ける"を"receive"と訳し「receive a complete physical examination」との結果を出すことがあった。概念を持ち込むことで「人間ドック」と「検査」が類義であることを理解し「undergo a complete physical examination」と正しく訳せるようになっている。
主な機能は、以下の通りとなっている。
- Microsoft Word、Excel、PowerPoint、一太郎、秀丸エディタなどのアプリケーションに翻訳機能をアドインできる「アプリケーション連携翻訳」
- Outlook、Outlook Express、Lotus Notes、Eudoraといったメールクライアントで英文メールを翻訳する「メール翻訳」
- PDF文書からテキストを取り出して翻訳する「PDF翻訳」(特殊文字や特殊フォント、イメージ部分は正しく認識されない場合がある)
- Internet Explorerなどに翻訳機能をアドインしてWebページに書かれている英文を翻訳する「ホームページ翻訳」
- 翻訳したい分野の文書を登録すると登録文書内の語句を優先して訳す「セレクトコーパス翻訳機能」(専門分野の表現を適切に使用して訳せる)
- スキャナやデジタルカメラで撮影したデータ内の文字を認識して翻訳する「翻訳OCR」
- 原文と訳文を対比しながら1画面上で翻訳作業ができる「対話翻訳」
対応OSはWindows 2000 / XP / Vista(32ビット版)で、動作環境として、128MB以上のメモリー(推奨256MB以上)、940MB以上のHDDが必要。
また同時に「The翻訳 2007 英日専門用語辞書」「The翻訳 2007 日英専門用語辞書」も販売を開始した。価格は、「The翻訳 2007 ビジネス」が17,640円、「The翻訳 2007 英日専門用語辞書(オプション専門用語辞書、27種類244万語)」が39,900円、「The翻訳 2007 日英専門用語辞書(オプション専門用語辞書、27種類250万語)」が39,900円となっている。