セガは15日、サウンドノベル『弟切草』、そして『かまいたちの夜』三部作、『街』を生んだチュンソフトのサウンドノベルシリーズ最新作『忌火起草(いまびきそう)』を発表した。今回はハードをプレイステーション 3に移し、ハイビジョン映像とリアルタイムエフェクト、そしてドルビーデジタル5.1chサラウンドによる"サウンドノベル史上最恐"を目指して制作されたという。発売は2007年秋予定で、価格は未定。

「サウンドノベル」とは、臨場感あふれるサウンドや効果音と幾重にも謎が埋め込まれたシナリオを有機的に結合させたマルチストーリー構造の小説。1992年に発表された『弟切草』から基本スタイルは変わらず、今回も文章を単に読み進めるだけでなく、選んだ選択肢によりエンディングが変化し、世界観設定までも変わったサブシナリオも用意されているという。

セガのコンシューマ新作発表会において、チュンソフトの代表取締役である中村光一氏が、スクリーンに映し出された映像とともにプレゼンテーションを行った

「ビジョン」と呼ばれる合法ドラッグを手に入れた若者たちが、次々と謎の焼死を遂げていくところから始まる。その災いに巻き込まれてしまった主人公の牧村弘樹とヒロインの早瀬愛美は、呪いから逃れるため、すべての根源と思われる朽ち果てたある屋敷へ向かう。そこは、謎の花"忌火起草"に囲れ、幾世代にも渡って祟りの因果が渦巻いている、禍々しい場所であった、というのがストーリーの骨子。

これがビジョンと呼ばれる合法ドラッグなのか?

この花は、タイトルにもなっている忌火起草?

『忌火起草』は、世界的に評価されているジャパニーズホラーの要素が取り入れられ、システムもこれまでのサウンドノベルでは全て画面上のテキストで表現されていたが、今作では登場人物のセリフを音声、心情は画面上のテキストで表現。「情景描写、心理表現、セリフが絶妙に混じり合い、シーンはさらに複雑化を遂げる。プレイヤーの感情は揺さぶられ、真の恐怖に遭遇する」(同社)。

ビジョンを手にした若者たちに次々と不幸が訪れる

発表会では、爪が黒く変色していく映像が度々流された

若者たちを次々に焼死させていく謎の女性

また、同社のアミューズメントテーマパーク「東京ジョイポリス」では、2007年夏に『忌火起草』の世界観を活かしたアトラクションを設置予定。面積約154平方メートル、コース全長約56メートルのホラーハウスになるという。こちらのストーリーは、ゲームストーリーの「PREQUEL(前の話)」として設定され、ゲームストーリーの鍵を握るシーンなどがアトラクションでも活用される、とのこと。

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