既報のとおり、インテルは最新モバイルプラットフォーム「Centrino Duo」、ならびに「Centrino Pro」を発表した。これを受けるかたちで同社は10日、業界関係者向けに「新世代モバイル・コンピューティング・コンファレンス」を開催。デモンストレーションなどを交えながら同プラットフォームの利点を紹介したほか、実際の採用製品も数多く公開している。

一新されたCentrinoのロゴ

同社が実施したベンチマークテストの結果。大幅なパフォーマンス向上が見られる

新たなプラットフォームを投入するにあたり、同催しの基調講演に登壇した吉田和正氏(インテル代表取締役共同社長)は、「いつ、どこでも可能なコンピューティングとネットワーク実現」という同社のモビリティー構想を紹介。シームレスなワイヤレス接続、長時間持続するバッテリー、革新的なフォームファクター、優れたパフォーマンスによりこれを実現し、モバイルの新時代が到来すると説明した。

インテル代表取締役共同社長の吉田和正氏

コンシューマー向けPC市場におけるノートブックPCの出荷比率は、近年記録的なレベルに達しており、特に日本では2006年のそれが約60%と高い数字を示しているとされる。世界的に見てもこの流れは顕著であり、世界市場においても、今後数年は出荷数で毎年20%近い成長率を持続するという予測がある。

インテルのアピールはCentrinoによる市場を活性化だ。さらに、Centrinoを発展させ、セキュリティと管理機能というビジョンを追加した新ブランド「Centrino Pro」を登場させることで、企業向けモバイルの取り組みも強化する。今回のコンファレンスには国内主要PCメーカーからのゲストも多数駆けつけており、新プラットフォームへの期待のコメントを寄せている。

新Centrinoプラットフォーム採用の実機展示

会場ではCentrino Duo / Proを採用したノートブックPCが展示されており、なかにはメーカー未発表の製品も。これはソニーの新型「FZシリーズ」(画像左)。参考出展のため詳細は不明

エプソンダイレクトのCentrino Duoノート。どうやらEndeavorシリーズの新型のようだ。WUXGA(1920×1200ドット)またはWXGA+(1440×900ドット)の15.4インチワイド液晶が搭載可能としている

ソーテックの「WinBook DN7030」。WSXGA+(1680×1050ドット)の15.4インチワイド液晶を備え、NVIDIA製の高性能GPUを内蔵

MSIのノートベアボーン「MS-1221」。新Centrinoにも早速ベアボーンが登場。WXGA(1280×800ドット)の12インチ液晶を備える小型ノート

ASUSTeKのゲーマー向けハイスペックノート「G1S」。CPUはCore 2 Duo T7500、GPUはNVIDIA GeForce 8600 MGTと豪華な構成。液晶も15.4インチWSGA+と広め

同じくASUSTeKの13.3型コンパクトノート「W7S」。Webカメラ内蔵など、小さなボディながら多彩な機能を備える

レノボ・ジャパンの「Lenovo 3000 V200 Notebook」。コストパフォーマンスに優れたLenovo 3000シリーズにも、Santa Rosa世代のCentrino Duoを採用

ここからはCentrino Proブランドの製品。こちらは東芝の「TECRA S5/A9」

NECはVersaProの新型「VersaPro J タイプVD」を出展。15.4型のワイド液晶、インテル ターボ・メモリーの内蔵など

レノボジャパンの「ThinkPad X61」。筐体はX60シリーズとほぼ同じに見えるが、中身はCentrino Proだ

ThinkPadではフラグシップモデルの「ThinkPad T61」も。引き続きRallCage構造の筐体