オリンパスメディカルシステムズは、小腸内視鏡の検査時間を短縮する内視鏡システム「シングルバルーン小腸内視鏡システム」を6月1日より世界同時発売すると発表した。同システムは5月9日から新高輪プリンスホテルで開催されている「第73回日本消化器内視鏡学会総会」に出展。同社では年間50台の販売を目指すとしている。
小腸は食道や胃、大腸などの消化管臓器に比べ疾患が少ないと言われてきたが、近年は欧米を中心に小腸用のカプセル内視鏡が実用化され、小腸疾患も発見されるようになってきている。そのような中、検査の時間短縮や操作の利便性向上を図ったシステムへのニーズが高まっており、同社はそれに応える形で同システムの発売に踏み切る。
同システムは伸縮性のあるバルーンと内視鏡先端のアングルを用いて腸管を短縮させることにより、検査時間を短縮させる仕組み。同システムの導入は、小腸領域の内視鏡診断から治療までを総合的に支援するブランド「EnteroPro(エンテロプロ)」の一環であり、今後も小腸用のカプセル内視鏡や内視鏡用処置具のラインナップ化を進めていくとしている。