韓国で人気のMMORPGゲーム「リネージュ」シリーズの新作として現在開発中で、ユーザーからの期待度も高い「リネージュIII」に、技術流出の疑いがあるとして警察が捜査に乗り出した。ソウル地方警察署は、容疑者7人を調査中であることを明らかにしている。現在NCsoftが開発している「リネージュIII」のゲーム開発プログラムソースなどを、不正な利益を得る目的で流出させた疑い。

同署によると、容疑の対象となっているのはNCsoftの「リネージュ3」開発チームに勤務していた社員だという。彼らは2006年9月頃、ゲームのプログラムソースをeメールで転送したり、外付けの記憶装置に複製するなどしてこれを流出させた疑いだ。こうした行為による被害額は「約1兆ウォン(約1,283億円)にのぼる」(ソウル地方警察庁)という。

同署では既に4月上旬に、NCsoftの事務所をはじめとした7カ所を捜索しているほか、容疑者7人の調査にも入っている。今後は同社社員の中にさらに共謀者がいないかを調査していくほか、流出したソースが海外にまで流出していないかを捜査する方針だ。

韓国の一部メディアは、既にソースが日本に流出したと報じている。これについてソウル地方警察署では「まだ捜査段階で、そうした内容を私たちが(公式に)発表したことは一度もない」と述べている。