PCデザインコンテスト「Intel Core Processor Challenge」の審査結果については、Kim氏の基調講演レポートでお伝えしたとおり。IDF会場のデジタルホームパビリオンには、このコンテストでトップ10にノミネートされた製品が展示されていたので、ここでざっとご紹介したい。
コンテストということもあってか、ユニークな形状の製品が多かったが、これらは単なるコンセプトモデルというわけではなく、「実際に販売する予定があるものもある」(ブース担当者)という。韓国、ノルウェー、スウェーデンなど、様々な国のメーカーが出品しているのも面白いところだ。
まずはトップの製品から見てみたい。1位(賞金70万ドル)になったのは、韓国TriGem Computerの「LLUON Black Crystal」という製品。リビングでの利用を強く意識しており、背の高い台座を取り付けることで、まるでホームシアターのようなスタイルになるのが特徴だ。
見事賞金をゲットした1位の韓国TriGem Computerの製品。本来は写真右下に少し見えるように、下に長い台座が付くのだが、それは持ってこなかったそうだ |
裏側から見たところ。中央のPC本体の左右にスピーカユニットがある。日本のように地震が多い国だと、背の高い台座はちょっと「う~ん」な気もする |
2位(賞金30万ドル)は、ノルウェーMesiroの「Asono Merium」。何だか変わった触感のケースだなぁと思っていたら、本体素材にはCorianという人工大理石を使用しているのだそうだ。サイズは18×18×7cmとかなり小型。人とは違うPCが欲しい向きにはいいかもしれない。
受賞は以上の2製品のみで、以下については順位は付けられていない。
ご存じ台湾ECSからは、「Magic Box」という、一見すると複合プリンタのような製品が出品。上段のPC本体と下段の拡張ユニットが重箱のように重なる製品で、拡張ユニットにはHDDベイとスピーカを搭載、単独でも動作するようになっている。またSideShow対応のリモコンも搭載するなど、機能は豊富。
オーストリアmCubed Information Technologyの「HFX micro」は、ファンレスの製品。ケース本体がヒートシンクになるよう、側面には放熱フィンが取り付けられている。またスウェーデンKapsel Multimediaの製品は、"Media Center"とだけ名称が付けられているもの。円盤の一部を切ったような形状のボディが特徴的で、その切断面に光学ドライブのスロットが置かれている。
そのほかには、TriGemから「LLUON Slide All in One PC」「LLUON Photo PC」の2台、米BICOMの「HMS1」「HMS7」「HMS8」がエントリーしていた。
このコンテストは、従来の"big, beige box"(大きなベージュの箱)というPCのイメージを覆すようなホームエンターテイメントPCを考えてもらい、普及を促進するためにIntelが開催したもの。要件としては、Core 2 Duoプロセッサ、G965/P965/975X/945GM/945GTチップセットの搭載、Windows XP MCEまたはVistaの動作、12リットル以下の体積、などが課せられていた。