4WD電気自動車(EV)による南極点走破へ挑むZEVEX(Zero Emission Vehicle EXpedition)は、家庭用コンセントなどから充電して走行可能な電気自動車「PHEV」(Plug-in Hybrid EV)によって、市街地走行で低燃費記録樹立を目指す新プロジェクト「プラグイン・ハイブリッド日本列島縦断の旅」を開始するとの正式発表を行った。
ZEVEXは、風力発電および太陽光発電を活用した自然エネルギーで、舗装道路というインフラ整備すら必要としない、究極のEV四駆による南極走破を目標に掲げている。すでに2003年秋には、スズキのオフロード用軽自動車「ジムニー」を、バッテリとモーターで駆動する電気自動車「SJ2001」に改造し、風力&太陽光発電エネルギーで、京都から東海道を東へ走り続ける「東海道Zero Emissionの旅」に挑戦。さらに、極寒地仕様へとオリジナル製作した電気自動車「ARK-1」を用いて、2005年2~3月には氷点下20度を下回る冬の間宮海峡で「間宮海峡Zero Emission横断チャレンジ」を敢行した。
しかし、自動車排出ガスによる環境汚染問題を克服したZero Emissionを実現するEVを、日常生活においてフル活用していくことは現時点で難しい。そこで昨年中にSJ2001を、風力&太陽光発電ではなく、バッテリ残量が落ちてきたら外出先でも手軽にコンセントへつないで充電したり、車載の発電機をガソリンで回しつつ充電しながら走行できるプラグイン・ハイブリッド仕様へと改良。約1年に渡るテスト走行が続けられてきた。
プラグイン・ハイブリッド日本列島縦断の旅では、来月9日に北海道の宗谷岬をスタート地点とし、鹿児島の佐多岬をゴール地点とする低燃費アタック走行が実施される予定。市街地を含む全ルートを、できるだけ日常的な自動車利用に近いスタイルで走行し、地域別ステージでアタックを続けて、33.3km/lの低燃費を実走行値で達成することが目指される。