ソニーは23日、HDDオーディオレコーダー「NAC-HD1」を発表した。発売は5月21日を予定しており、価格は110,250円。
「NAC-HD1」は、250GBのハードディスクを内蔵したHDDオーディオレコーダー。CDドライブ、FM / AMチューナーも搭載され、それらとデジタル2系統(光 / 同軸)とアナログ2系統の外部入力端子から、ハードディスクに録音が可能としている。
録音形式は、リニアPCM、ATRAC、MP3形式。大容量のディスクを搭載しているため、無圧縮でも音楽CDを約380枚録音できる。録音は最大16倍。Gracenote社の音楽データベース(約35万枚)があらかじめハードディスク内に収録されており、楽曲を録音する際にアーティスト名 / アルバム名 / 曲名などの情報が自動で入力される。また、ネットワークへの接続にも対応しており、最新の曲目情報を入手できるとしている。ラジオからの録音では、音楽部分と音声部分の自動切り分けにも対応し、それぞれのみを再生することも可能。
録音した音楽は、本体で再生するだけでなく、USB経由でポータブルデバイスに転送したり、無圧縮で録音した音楽を圧縮ファイルにして転送することもできる。また、転送先が同社のウォークマンシリーズの一部の機種(対象機種は同社のWebサイトに掲載される)の場合、リニアPCMのままの転送もサポートされるという。
「NAC-HD1」は、パソコン内に録音された音楽の取り込みやDLNAクライアント機能なども搭載されているため、同社のハードディスクコンポnetjukeシリーズに近い使い勝手を単品コンポの組み合わせに取り込んだとされている。単品コンポのハードディスクオーディオレコーダーは、ヤマハが販売している「CDR-HD1500」がすでに存在するが、録音はリニアPCMのみで、曲目情報の自動取得などにも対応していない。ただし、AudioMASTERモードの搭載や、市販のベアドライブへの対応などが公開されているなど、かなりマニア度の高いモデルだと言える。それに対して今回発表された「NAC-HD1」は、多フォーマットやネットワークへの対応など、より一般向けに使い勝手を考慮されたハードディスクレコーダーと言えそうだ。