12・13日の両日開かれた「WILLCOM FORUM & EXPO 2007」で、来場者が一目見て驚きの声を上げていたコーナーがあった。展示会場に入ってすぐの場所で行われていた、過去の代表的な端末の展示である。
展示されたのは、ウィルコム(旧DDIポケット)がサービスを開始したと同時に発売された端末のひとつ「PT-101」(京セラ)をはじめ、音声通話端末・データ通信端末あわせて計17機種。日本におけるスマートフォンの先駆けとも言える「DataScope DS-110」(京セラ)や「GENIO PCV100」(東芝)、2000年当時にしてフルサイズの音楽配信サービスに対応していた「Leje RZ-J90」(三洋電機)や「Beat Carrots DL-B01」(東芝)、音声通話機能を省きメールに特化した手書き対応端末「TEGACKY PM-T101」(東芝)など"早すぎた端末"も数多く、逆説的にPHSの先進性を示すとも言える展示内容となっていた。
DDIポケット向けPHS初号機のひとつ、京セラ「PT-101」 |
下フリップがPCカードになっており、ノートPCに直接接続してデータ通信や情報の管理が行えた京セラ「DataScope DS-110」。独自アプリケーションの開発も行えた |
現在でも「キッズケータイ papipo!」を販売しているバンダイの「きゃらぴっち ミッキーマウス BC-101M」 |
展示会場の入り口近くには年表形式で新サービスの投入時期や加入者数・基地局数の推移を紹介 |
普段あまり近くで見ることのできない基地局設備類。左から基地局本体、平面型の高感度指向性アンテナ、最近ではあちこちで見られるようになった"8本槍"のオムニアンテナ |
データ通信に加え音声通話の定額制、そしてW-ZERO3やW-SIMの成功など、革新的なサービスを投入するための下地は当時に比べ整備が進んでいる。今後さらなる先進性を持った端末が登場するのだろうか。そして、今度こそ時代はついてくるのだろうか。