米RANDは、米国民の肥満度に関する最新調査レポートを発表した。詳細な調査結果などは、医学ジャーナル「Public Health」今年下半期発行号に掲載される。
同レポートは、米疾病対策予防センター(Centers for Disease Control & Prevention)が、全米で毎年実施する電話インタビュー調査「Behavioral Risk Factor Surveillance Survey」(BRFSS)に基づくとされる。
調査結果によれば、2000年から2005年の間に、BMI値が30以上を示した米国民の人口割合は24%増を記録。一方、BMI値が40以上の人口割合は、その倍を上回る50%増の伸びを見せ、BMI値が50以上の人口割合に限るならば、5年間の増加率は75%増にも達したとされている。今回の調査で最も高い肥満度のBMI値50以上の米国民の増加率は、過去20年間で最高の伸びを記録しているという。
Roland Sturm氏 |
RANDの経済学者となるRoland Sturm氏は「肥満の危険について一般に広く知られるようになり、体重を減らすための肥満手術などの外科治療の利用者が増えてきているにも関わらず、重度肥満に悩む人の割合が急速に高まっていることが明らかになった」とコメントしている。
同レポートでは、重度肥満の人が抱える数々の健康上の問題への懸念が表明されており、BMI値40以上の中年男女の医療費は、同年代の平均体重の男女の医療費の2倍に上るとのデータも紹介されている。