タカラトミーは10日、着せ替え人形「リカちゃん」の生誕40周年を記念した事業内容を都内にて発表した。"親子で"と"おしゃれ知育"をキーワードとした新コンセプトや、年間の商品展開についての説明がなされた。
1967年に誕生したリカちゃんは、タカラトミーを代表するオリジナルコンテンツ。累計で約5,300万体を販売し、着せ替え人形の代名詞ともいえる存在である。しかしながらピーク時には年間約50億円を記録した売り上げも、ここ数年は約20億円前後で推移。「リカちゃんを50年先、100年先に残していくためにも、40周年をきっかけにさらなる進化を遂げたい」とタカラトミー トイマーケティング本部リカちゃんマーケティンググループの牧野仁樹氏は語る。
タカラトミー代表取締役社長・富山幹太郎氏 |
そこで掲げられた新コンセプトが「"親子で"&"おしゃれ知育"」。「従来の親しみやすいかわいらしさから、洗練されたイメージへと一新。子供だけではなく、昔、リカちゃんで遊んだ親の世代も取り込んでいきたい」(タカラトミー代表取締役副社長・佐藤慶太氏)。知育については、「服や靴などおしゃれ感を高めたアイテムを充実させることで、リカちゃんの遊びを通して高いレベルのセンスを身に付けることが可能」としている。
タカラトミー代表取締役副社長・佐藤慶太氏 |
タカラトミー トイマーケティング本部リカちゃんマーケティンググループ・牧野仁樹氏 |
年間の商品展開としては、「リカちゃんワールドツアーシリーズ」を新規で立ち上げ。4月から毎月、リカちゃんがフランスやイタリア、中国、ケニアなどの世界各国を旅行する設定で、順次新製品を投入する予定だという。第一弾商品は4月19日に発売され、初年度の予測売り上げは23億円としている。
新シリーズのスタートに伴い、3月31日にはブログ「リカちゃんの旅ブログ」を新設。リカちゃんが旅先での様子を写真付きでレポートしていく内容となっている。ブログ開設の狙いについては、「インターネットならではの即時性により、リカちゃんをより身近に感じてもらいたい」(佐藤氏)としている。
また他社とのコラボレーション企画も進行中で、リカちゃんおすすめのスポットを巡る旅行プラン「旅するリカちゃんパリでレディになる パリ4泊6日」がJTBの企画によって実現。さらには、アース製薬の洗口液「モンダミン」のPRキャラクターなども決定している。
タカラトミー代表取締役社長の富山幹太郎氏は、「今年はリカちゃん50周年に向けてのスタートの年として考えている。10年後には年間50億円、アパレルやお菓子、文具などの周辺グッズも合わせて100億円を売り上げるキャラクターに成長させたい」と抱負を語った。