「Windows Vista Capable」ロゴが消費者の誤解を誘因したとして、ワシントン州在住の女性が全米規模の集団訴訟を求める訴えを起こした。認められた場合、損害賠償の請求額が500万ドルを超える可能性がある。
原告の女性は2006年11月に「Windows Vista Capable」のステッカーが貼られたWindows XP搭載PCを購入した。Windows Vista Capableは、Windows Vistaの稼働のみを保証するロゴである。原告の女性は訴状の中で「Premiumこそが本物のVistaだ」というAcerのシニアバイスプレジデントであるJim Wong氏のコメントを引用し、Microsoftが「Windows Vista」として宣伝している製品はAeroデスクトップやFlip 3Dナビゲーションなどが利用できるバージョンだと指摘。Windows Vista Home BasicにしかアップグレードできないWindows Vista Capable PC購入者の多くが、その限られた機能に失望していると主張する。
Microsoftは2006年2月にWindows Vistaの製品ラインナップを発表しており、その後専用サイトを通じて各エディションの機能の違いやプレミアム機能について説明してきた。移行プロモーションではWindows Vista Capableのほか、Aeroなどを含むWindows Vistaのプレミア機能を体験できることを示したPremium Readyロゴを用意した。だが原告の女性は、2006年の年末商戦前にWindows Vistaを投入できなかったMicrosoftが、ローエンドPC製品の買い控えが起こるのを避けるために、消費者の誤解を生む移行プロモーションを作為的に展開したと主張している。